日記 82

7月27日(金)

 MONUMENT 或いは自分自身の怪物 読み始め

 集英社。2015年刊行。
 人類は魔法を通じて使えるけれども、結局は同じような歴史を辿ってきた世界の話。
 言語の違いはあれど、言霊の魔法なるもので言語の意味を互いが理解できる。
 けれども、魔法の資質は人それぞれで実用レベルになるものを使えるのは1つあったらいいところ。

 主人公は旧ソ連の少年工作員で、瞬間移動能力のエキスパート。
 ネジやボトルナットを敵の脳内に瞬間移動させたり、自分自身を自在に移動させたりできる。ただし、能力を使うと極度にスタミナを消費する。
 性格は、極度の面倒くさがりにして人でなし。
 国の崩壊後、後ろ暗いことを請け負う何でも屋をやっている。
 夢は、大量の報酬を得て余生を南国の島で過ごすこと。

 主人公は、依頼を受け世界中から一流の魔術師たちが集まる学園で、すべての魔法に素質のある「賢者」を卒業まで護衛することを依頼される。そこは古代魔法文明の遺産が大量に眠る遺跡「モニュメント」の上に建てられ、研究施設も兼ねてある。モニュメントは、死の危険でいっぱいらしい。

 依頼内容に戻る。理由は定かではないが、護衛対象に正体を知られてはならないし、当然、自分の素性も同様である。そのため、主人公は入学してくるターゲットの妹に接近し、自然に任務に当たれるように演技しようとするが、学園に来た直後から謎の敵に襲われて……。
 
 というような話。主人公が人間の屑。殺し方がえげつない。亡国の兵士の憂鬱とかそういうのが詰まっている好きなものを全部ワンプレートにぶっこみましたみたいなライトノベル。正直好き。文体も中々、読みごたえもあり諧謔も効いてて読んでて楽しい。アタリひいた。

 明日からは、両親が旅行に出かけるので旨いものでも買ってきて酒でも飲んでるつもり。
 タン買ってきてペールエールでも呷ろうか。

今日はこの辺で。