日記 29

5月29日(火)

 残り二日。
 頭痛を起こしても薬で何とかなるという安心感からか、
 ある程度、思考を分散させてもいいことに気づく。
 とはいえ、昨日は忙しかったため、ほとんど仕事していたが。

 休み時間、飯も食わずにこの間買った電子書籍の漫画を読んだ。
 「凪のお暇」3巻まで。
 「マチネとソワレ」3巻まで。
 ゴンゴンセレクトのやつだ。
 面白かったが、どちらの作品も主人公の承認欲求が強すぎる。
 そら寒いものを感じたが、面白かった。生臭いものでも面白いものは面白いのだろう。
 
 凪のお暇。
 1話1話オチをつけてくれているので読みやすい。
 あとモラハラ元カレの慎二くんが、
 ヒロインのこと以外だとすごくドライでバランス感覚が優れており好感が持てる。
 ヒロインのことになるとアレすぎるのは、ある種、敵役だからか。
 解釈が楽しいキャラである。

 マチネとソワレ。
 一転して本筋がなかなか始まらない漫画。
 主人公のキャラ紹介に1巻丸々使うのは、さすがに笑った。
 舞台俳優の話で、不世出の天才の兄をもつ、一歩及ばないスペックを持った弟が主人公。
 他界した兄の代わりを世間からずっと求められており、
 全く自分を見てもらえないことに絶望を感じて過ごしている。
 それでも諦めず、一流の演出家がやる劇の主演に抜擢されるのだが、
 世間の目は変わらず、兄の代わりの「2号くん」と呼ばれる主人公。
 なんやかんやで兄が生きて、自分が死んだ世界線に移動してしまい、
 そこでは自分の代わりに兄がその劇の主演だった。
 劇は、演出家が病気療養のため5年後に延期。
 再開したときには、最もその時に優秀な役者を抜擢すると明言。
 主人公は、兄を超えることができるのか?
 というお話。
 主人公の愚直さはすき。演技の才能が中二バトル漫画の異能力じみている。
 でもその上を兄貴は行ってると読者に納得させるのが上手い。
 作者は自分の頭以上のキャラを出せないとかいう問題に対し、
 こういう回答を出してるのが面白いと思った。漫画喫茶とかで読んでほしい。

 ビスコも読み進める。語りが軽妙。落語とかのリズムに似てる気がする。
 何となくだけど。
 
 今日はこの辺で。