日記 18
5月14日(月)
『三角の距離は限りないゼロ』のネタバレを含む感想があるため、
未読の方は買って読むこと。読んで損はしない内容だ。私が保証する。
本文
ほぼ、仕掛品もなくGW明け初めてのゆったりした職場。
地獄の予感とは、いったい何だったのか。
明日、明後日もこの調子でいけば、来週にはやる仕事がほとんどない状態になりそうだ。
それはそれで、自分の首が心配になるから困りものである。
「三角の距離は限りないゼロ」を昼休みを使って読了。
ネタバレ解禁した書評をしたくなってきた。
なにせ、恋愛小説を読むと怒りで血圧が上がるのだ。
恋愛と聞くと元気になるなぁ!兄弟ィッ! と頭の中でターンタイプが惑星を滅ぼしあう決闘を始めるのだ。認めよう、私は恋愛が好きだ。
書評という名の自分語り
なぜ、私がシンプルな恋愛ものに怒りを抱くのかを説明する。
BISHOPやら、Black CYCやらの抜きゲーを10年以上やってきた身としては、
純愛ものというものにいまいちリアリティを感じることができないのだ。
(中高生のみんなは検索せず、何卒、清い交際を続けてください。オタ活も大変だネっ!)
そのうえ、真っ当なお付き合いというものはこれまでしたことがないわけで。
当然の帰結として、悩める草食系ボーイがちょっとした共通項をもった美少女と触れ合い惹かれあう関係になるよりも、脂汗と加齢臭のする用務員のオッサンが放課後、ヤニ臭い部屋に女を無理やり連れ込んで行為に及んでいるほうが、より親近感と実在性を感じるようになったのである。
そう、重ねて言うが、これは"当然の帰結"なのだ。
美男子と美少女がプラトニックな理由から互いに惹かれあい系のシナリオが苦手というわけでもない。むしろ微笑ましく感じるし、幸せになってほしいとも思う。
私は真人間だ。人が悲しいときは悲しく感じるし、人が幸せな時は素直に祝福することもできる自信がある。対象を人間と認める限りにおいてだが。
さて、本作を振り返ってみよう。彼と彼女たちが好きあった経緯だ。
初対面の時に互いの悩みの一致をそれとなく察する、相手がそれなりの容姿を備えており、それまであった知人たちとは異なる雰囲気を持っていた。
キャラに合わないと周りに隠していた自分の趣味をおずおずと明かす、その態度を見たヒロインは自分と同じ悩みを持った人間がいることに共感と安堵を覚える。共感は信頼となり、それはやがて恋心へと至るのであった。
あー、はいはい。自分にも覚えがありますよ。こういうやつ。青春ってやつだね。
甘い。
口の中のメントスすら、甘すぎて吐きそう。
主人公きゅんカワイイねっ♡ がんばれっ♡ がんばれっ♡
じゃあ一体、何がお前をそこまで棘のある態度に駆り立てるのか。って?
要するに、これは速度の問題なのだ。
今作の最大の怒り。
キーワードは、「出会って3秒で即堕ち」である。
上記は、某AVのタイトルから拝借したものだが、これの何がイけないかというと、とにかくプラトニックラブというやつは、もうちょっと探り探りするものだと思うんですよ。
「お前は本当に私の思うような人間なのか? 偽物じゃないか? そうじゃないというなら証拠を!」と疑心暗鬼、もしくは倒錯気味にすらなるモノだと思うのです。
それをお前、最初にスティルライフを暗唱したときからずっと好きだの、お仲間見つけたからもっといい関係になれるかもだの、
最初のプロローグで関係性出来上がってんじゃねぇかぁあぁっぁぁぁぁあああ!
ふざけんじゃねえぇぇぇぇぇえええええっ!!!!!!
って話ですよ。
もっとさ、ほら、互いを知るようになっていろいろ感じたうえでそういうね、ことをね。感じたほうがいいと思うよ。私は。
関係性の構築速度があまりに早すぎると、もはやプログラムされた好意に他ならない……。
もっとキャラが動いた結果の好意の変化を見せてほしいんだよなぁと思う私であった。
では、この小説が買うに値しないものであったか? というと断じてそうではない。
私は、有川浩作品が嫌いだが、文章自体は物凄く好みだ。
伊坂幸太郎でいえば「砂漠」なんかも、その典型である。
要するに、文章力、構成においてはダントツに素晴らしい。
前の日記にも書いた喫茶店の情景描写を初めとして、相手の一挙一動に悶々としている主人公、読者を引き込むための感情描写の丁寧さ、等々……。
構成もシンプルであるが、それゆえ安心して読み進められる。
挿絵に至っては、最後のほうにちょっとした仕掛けもあり、と中々読者を楽しませ用としてくれているのがわかる。
すごく、読者目線で作りこまれた作品なんだなという敬意と、こんなのってありかよという敗北感に包まれるのであった。
続巻出るみたいなので、買い支えてアニメ化まで応援しましょう。
ヒロインがかかりつけの医者に催眠療法と称して、いろんな体験をさせられるエロ同人が読みたいです。あと主人公の絶望顔と、汚いオッサンに抱かれた白濁液塗れのヒロインの恍惚顔のカットもください。当然、アフターでスティルライフを読もうとするもフラッシュバックで致してしまう主人公と、母性を湛えた眼差しで膨らんだおなかを見つめるヒロインもセットで。
以上、現場より報告しました。
『三角の距離は限りないゼロ』のネタバレを含む感想があるため、
未読の方は買って読むこと。読んで損はしない内容だ。私が保証する。
本文
ほぼ、仕掛品もなくGW明け初めてのゆったりした職場。
地獄の予感とは、いったい何だったのか。
明日、明後日もこの調子でいけば、来週にはやる仕事がほとんどない状態になりそうだ。
それはそれで、自分の首が心配になるから困りものである。
「三角の距離は限りないゼロ」を昼休みを使って読了。
ネタバレ解禁した書評をしたくなってきた。
なにせ、恋愛小説を読むと怒りで血圧が上がるのだ。
恋愛と聞くと元気になるなぁ!兄弟ィッ! と頭の中でターンタイプが惑星を滅ぼしあう決闘を始めるのだ。認めよう、私は恋愛が好きだ。
書評という名の自分語り
なぜ、私がシンプルな恋愛ものに怒りを抱くのかを説明する。
BISHOPやら、Black CYCやらの抜きゲーを10年以上やってきた身としては、
純愛ものというものにいまいちリアリティを感じることができないのだ。
(中高生のみんなは検索せず、何卒、清い交際を続けてください。オタ活も大変だネっ!)
そのうえ、真っ当なお付き合いというものはこれまでしたことがないわけで。
当然の帰結として、悩める草食系ボーイがちょっとした共通項をもった美少女と触れ合い惹かれあう関係になるよりも、脂汗と加齢臭のする用務員のオッサンが放課後、ヤニ臭い部屋に女を無理やり連れ込んで行為に及んでいるほうが、より親近感と実在性を感じるようになったのである。
そう、重ねて言うが、これは"当然の帰結"なのだ。
美男子と美少女がプラトニックな理由から互いに惹かれあい系のシナリオが苦手というわけでもない。むしろ微笑ましく感じるし、幸せになってほしいとも思う。
私は真人間だ。人が悲しいときは悲しく感じるし、人が幸せな時は素直に祝福することもできる自信がある。対象を人間と認める限りにおいてだが。
さて、本作を振り返ってみよう。彼と彼女たちが好きあった経緯だ。
初対面の時に互いの悩みの一致をそれとなく察する、相手がそれなりの容姿を備えており、それまであった知人たちとは異なる雰囲気を持っていた。
キャラに合わないと周りに隠していた自分の趣味をおずおずと明かす、その態度を見たヒロインは自分と同じ悩みを持った人間がいることに共感と安堵を覚える。共感は信頼となり、それはやがて恋心へと至るのであった。
あー、はいはい。自分にも覚えがありますよ。こういうやつ。青春ってやつだね。
甘い。
口の中のメントスすら、甘すぎて吐きそう。
主人公きゅんカワイイねっ♡ がんばれっ♡ がんばれっ♡
じゃあ一体、何がお前をそこまで棘のある態度に駆り立てるのか。って?
要するに、これは速度の問題なのだ。
今作の最大の怒り。
キーワードは、「出会って3秒で即堕ち」である。
上記は、某AVのタイトルから拝借したものだが、これの何がイけないかというと、とにかくプラトニックラブというやつは、もうちょっと探り探りするものだと思うんですよ。
「お前は本当に私の思うような人間なのか? 偽物じゃないか? そうじゃないというなら証拠を!」と疑心暗鬼、もしくは倒錯気味にすらなるモノだと思うのです。
それをお前、最初にスティルライフを暗唱したときからずっと好きだの、お仲間見つけたからもっといい関係になれるかもだの、
最初のプロローグで関係性出来上がってんじゃねぇかぁあぁっぁぁぁぁあああ!
ふざけんじゃねえぇぇぇぇぇえええええっ!!!!!!
って話ですよ。
もっとさ、ほら、互いを知るようになっていろいろ感じたうえでそういうね、ことをね。感じたほうがいいと思うよ。私は。
関係性の構築速度があまりに早すぎると、もはやプログラムされた好意に他ならない……。
もっとキャラが動いた結果の好意の変化を見せてほしいんだよなぁと思う私であった。
では、この小説が買うに値しないものであったか? というと断じてそうではない。
私は、有川浩作品が嫌いだが、文章自体は物凄く好みだ。
伊坂幸太郎でいえば「砂漠」なんかも、その典型である。
要するに、文章力、構成においてはダントツに素晴らしい。
前の日記にも書いた喫茶店の情景描写を初めとして、相手の一挙一動に悶々としている主人公、読者を引き込むための感情描写の丁寧さ、等々……。
構成もシンプルであるが、それゆえ安心して読み進められる。
挿絵に至っては、最後のほうにちょっとした仕掛けもあり、と中々読者を楽しませ用としてくれているのがわかる。
すごく、読者目線で作りこまれた作品なんだなという敬意と、こんなのってありかよという敗北感に包まれるのであった。
続巻出るみたいなので、買い支えてアニメ化まで応援しましょう。
ヒロインがかかりつけの医者に催眠療法と称して、いろんな体験をさせられるエロ同人が読みたいです。あと主人公の絶望顔と、汚いオッサンに抱かれた白濁液塗れのヒロインの恍惚顔のカットもください。当然、アフターでスティルライフを読もうとするもフラッシュバックで致してしまう主人公と、母性を湛えた眼差しで膨らんだおなかを見つめるヒロインもセットで。
以上、現場より報告しました。